中国語検定三級の勉強は、比較的順調に進みましたが、三級を受験する段階で一番苦手だったのが複文で、あれから1年以上勉強を続けていますが、まだ克服できていませんでした。
いろいろな文法書などを読んで、頭の中がだいぶん整理されてきたので、覚えるコツなどを記しておきたいと思います。
複文とは、単文が二つ以上ある文章のことで、接続詞を間に入れて文を繋げるものです。
1. 複文が難しい理由
中国語は比較的文法が簡単だと言われますが、私が複文に躓いた理由は主に下記5つだと思っています。
a. 日本語の日常会話であまり使わない表現が多い
b. 「条件」、「逆接」などの複文のパターンが多い(11パターン)
c. 同じ「条件」を表す複文でもいくつも種類がある(如果,要是 etc)
d. 漢字が似ているけど、意味が違う(只有,只要 etc.)
e. 二つの文の呼応関係がなかなか覚えられない(不管~都 etc.)
2. 複文の覚え方
まず、上記のaとbを克服するために、まずは11パターンを頭にたたきこんでおきます。
いくつのパターンに分けるかは文法書によって少しずつ異なっていますが、覚えやすいと思ったパターンを採用しています。
覚え方のコツは下記三点です。
- 11パターンを頭に叩き込む
- 英語で似た表現がある場合、英語で覚えた方がニュアンスが掴みやすい(英語に抵抗がない場合)
- 11パターン暗記後に、それぞれのパターンの類似表現を覚える
語学の勉強をしていると、枝葉の暗記に走りすぎて、大きな幹の部分がぼやけてしまうことがあるので、まずは複文といったら11パターンあるんだということを理解しておきましょう。
複文には11パターンあると言いましたが、大きく分けると更に三パターンに絞ることができます。勉強時間があまり取れない場合、一番覚えにくいAの主従関係がある複文の6つを押さえておくとよいと思います。
A. 二つの文が主従関係がある複文
B. 二つの文に主従関係がなく対等で並列な複文
C. 複文が緊縮されて単文の形態に見えるもの(緊縮文)
まずは日本語の翻訳でもよいので、AとBの関係が11種類あるのを理解しておきましょう。その後に、それを表現するための接続詞と呼応表現の中国語を一例だけ覚えてみましょう。
A. 二つの文が主従関係がある複文
①因果(因为 A, 所以 B)
「AなのでBだ」 because
②仮定(如果 A,就 B)
「もしAならばB」if
③条件(不管A,都 B)
「AにかかわらずBだ」no matter;despite
④逆接(虽然A,但是B)
「AだけれどもBだ」though
⑤目的(为了A,B)
「AのためにB」for
⑥譲歩(即使A,也B)
「たとえAでもBだ」even if
B. 二つの文に主従関係がなく対等で並列な複文
⑦並列(一边A,一边B)
「AしながらBする」while;simultaneously
⑧連続(先A,然后B)
「まずA、それからB」first, after that
⑨累加(不但A,而且B)
「AだけでなくBも」not only, but also
⑩選択(或者A,或者B)
「AかBか」or
C. 複文が緊縮されて単文の形態に見えるもの
⑪緊縮文(越来越A)
「ますますA」more and more
3. 中国語複文学習の次の一歩
11パターンの1パターンにつき、いくつもの表現方法があり、日本語訳も微妙にニュアンスが変わってくるので、更に混乱してしまいます。
私の場合、中国語検定の文法問題集をやりながら覚えていったため、いっぺんに覚えようとして、複文がごちゃ混ぜになり全然頭に入ってきませんでした。
まずは上の11形態を完全に自分のものにしてから、次の複文の例文に進んでみて下さい。
- 複文 これだけ覚えれば大丈夫!(例文)
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