中国語の比較形には、大きく分けて4つの形があります。まずは、同じくらいのレベルを表す1.と2.の表現と、差があることを表現する3.4の表現を覚えていきましょう。
1. A 跟 B + 一样「AとBは同じだ」
2. A 有 B + 这么/那么 + 比較の結果「AはBくらい~だ」
3. A 比 B + 比較の結果「AはBより~だ」
4. A 不如 B「AはBに及ばない」
1. A 跟 B + 一样 (AとBは同じだ)
①跟~一样の語順
AとBを比べてみて、同じであることを示します。
- 「跟」の代わりに「和」、「与」、「同」を使うことも可能だが、「跟」が最も汎用的。
- 「一样」自体が形容詞であるため、そのまま述語になれるので、「一样」で文章を終わることも可能だが、比較の結果を「一样」の後ろに付けることもできる。
②跟~一样の否定形
2. A 有 B + 这么/那么 + 比較の結果 (AはBくらい~だ)
「有」または「没有」を使って、ある事物が比較する別の事物の程度に達しているかどうかを表します。
通常、否定文や疑問文に使われることが多く、否定文の場合は、「AはBほど~でない」となります。
3. A 比 B + 比較の結果 (AはBより~だ)
こちらが代表的な比較の表現となります。介詞「比」を使用」して両者を比較して、その性質や状況の程度の差異を表します。
①比べた結果、具体的な差を表現する語順
比べた結果、具体的な差がでたときの語順は、比較の結果(形容詞)の後に具体的な差をくっつけます。
A 比 B + 比較の結果 + 具体的な差
(1) 差が大きい場合
「得多」や「多了」を比較の結果の後に付けて、差が大きいことを表します。
状態が大きく変化した場合には、「多了」を使用します。
(2) 差が小さい場合
「一点儿」、「一些」を比較の結果の後に付けて、差が小さいことを表します。
(3) 具体的な差を示す場合
具体的な差の量を示す場合には、比較の結果の後に具体的な数量を付けます。
②比較の程度の強調
比較の程度を強調するための副詞には使えないものも多いため、注意が必要です。
×:很、非常、真
〇:更、还
③比較の否定文
(1) 没有 + 比較の結果
比較の否定は、「比」の代わりに「没有」を使います。「比」が消えるのを忘れないようにしましょう。「AはBほど~ない」と訳します。
A 没有 B + 比較の結果
(2) 不比 + 比較の結果
同じように否定する形で、「不比」を使う方法もあります。
A 不比 B + 比較の結果
しかしながら、「不比」は相手の思い込みに反論したり、自分の思ったことと事実が違うなど、何らかの前提がある表現ですので、まずは比較の否定は「没有」と覚えておいた方がよさそうです。
4. A 不如 B (AはBに及ばない)
こちらも比較の否定の形ではあり、「AはBに及ばない」という比較文となります。書き言葉で若干硬い言い方となります。
「AよりBの方がいい」と言いたいときには、「与其 A 不如 B」という複文を使うことができます。こちらは、複文の文法のところでご紹介します。
比較といってもたくさんの形式がありますね。まずは、「跟 一样」や「比」を使った比較文をきちんと理解するところから進めたいと思います。
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