中国語準一級は語彙力勝負の試験と言っても過言ではありません。しかしながら、慣用句・成語をひたすら覚えるのは苦痛すぎます。
そこで、大人気の中国宮廷ドラマの琅琊榜(ろうやぼう)を見ながら、そこに出てくる慣用句・成語を1話ずつまとめています。
それでは、琅邪榜(ろうやぼう)第6話に出てきた慣用句・成語を見てみましょう。
1. 第6話の慣用句・成語
第6話に出てきた慣用句・成語表現を抜き出しています。 日本語訳は直訳ではなく、物語に即して翻訳された日本語字幕をそのまま表記しています。
①大张旗鼓:大がかりに、鳴り物入りで
女子の純潔に関わる、あまり表沙汰にせぬ方がよい。
②胆大妄为:大胆で無謀なことをする
まさか貴妃娘娘が皇子の口封じを命じるとは。
「胆大包天」の類義語もあり、大胆不敵という意味となります。
③马首是瞻:(将軍の)ウマの首だけ見る→指導者や他人の指示のみを頼りに行動する
常に殿下の行いを手本とし…
“瞻”は「眺める、仰ぎ見る」の意味で、”马首是瞻”は、「人に追随するだけで自主性がないこと」を表します。
陛下の前で誉王が「皇太子の行いを手本にしているから東宮の動きに注目している…」と見え透いた皇太子への尊敬を表現する時に使っていました。
④栽跟头:しくじる
陛下は皇太子を守ったけど、越氏には思い罰を与えた。
“翻跟头(fāngēntóu)”と同じ意味で、「失敗する、挫折する」ことを表します。
⑤顾头不顾尾:事の初めばかり考えて結末を構わない
善悪だけしか見ずに行動する。
⑥志得意满:願いがかなって有頂天になる
Wǒ zàiyì de shì zhège jiéguǒ shìfǒu ràng nǐ juéde zhìdéyìmǎn.
⑦铺路石:ほかの人が成功を収めるための土台
私のために踏み台にされることは望まぬ。
⑧钩心斗角:互いに腹を探り合って暗闘する
先生たちは権力争いに明け暮れることができるのだ。
発音も全く同じで”勾心斗角”とも言います。知恵を絞り、陰に陽に闘争をすることで、元来は宮殿の建築構造が手が込んでいることを指していたそうです。
⑨万劫不复:永遠に回復できない
油断すれば大業は成せないでしょう。
⑩光明磊落:公明でさっぱりしているさま、私心がなく率直なさま
この件だけは触れるのを避けていたのに。
直訳なので、”光明磊落”が翻訳されていませんが、靖王が「自分は私心がなく率直で隠し事をするような人間ではないけど~」ということを表現したかったのだと思います。
“磊落”は「おおらかである」ことを指し、”光明磊落”は、「秘密や打算がなく、心が広く快活であること、公明正大である」ことを表します。
⑪火烧眉毛:一刻も猶予できない
しかし状況は差し迫っています。
一刻を争う状態、お尻に火がついたさまを表します。同じ”眉”を使った差し迫った表現として、”燃眉之急”があり、「焦眉の急→事態が差し迫っているたとえ」もあります。
⑫狗急跳墙:イヌも追いつめられると塀を飛び越える→窮鼠猫を噛む
掌鏡使を抹殺しようなんてただ事じゃない。
これはかなり意訳されているので分かりにくいですが、「掌鏡使」という秘密警察のような機関の人を抹殺しようなんてただ事じゃない→「窮鼠猫を噛む」を具体的な今回の事例に当てはめて翻訳しているようです。
2. 琅琊榜 第6話あらすじ
主従の原則
霓凰郡主を皇太子派の者に嫁がせるという越貴妃と皇太子の画策は失敗に終わったが、最終的にこの件で最大の勝者となったのは誉王だった。
郡主と靖王は蒙大統領から、郡主を救出するための一連の行動は梅長蘇による指示だったことを知る。
靖王は共に大事を成したければ、郡主のような善良な者を利用しないよう警告、梅長蘇も自分に絶対の信頼を置いてほしいと告げるのだった。
そんな折、気晴らしに都の郊外へ出かけた蕭景睿と言豫津は、慶国公の事案を調べていた夏冬と遭遇する。夏冬は何者かの放った刺客に襲われ負傷していた。
靖王は霓凰郡主の件は梅長蘇が最初から仕組んだと誤解してしまい、梅長蘇に怒りをぶつけます。親友の小殊とは知らずに、策士に対する嫌悪感を露にする靖王。
真っすぐな性格は素敵ですが、疑われた梅長蘇(小殊)の気持ちを考えると切なくなりますね…早く気づいて欲しい、梅長蘇が親友の小殊だと。もしくは、気づかなくても新たに親友になって欲しいものです。
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