《中国語文法》存現文|未知のものが存在・出現・消失することを表す

中国語では語順が重要で、最初に出てくるものは既知のもので、未知のものは後から出てくるというルールがあります。その典型的な例として存現文をご紹介します。

存現文の一番の特徴は語順にあるので、まずは語順をご紹介します。

場面(場所・時間) + 動詞 + 付加成分 + 人/モノ(不特定のもの)

この存現文は、ある場面に人やモノが

  • 存在
  • 出現
  • 消失

した場合に使用されます。そのある場面(場所・時間)に存在・出現・消失した「人/モノ」は、未知のものなので、まずは場面の状況から説明していき、未知の人やモノは最後に配置します。

1. 存在

前回の記事で「存在を表す3つの表現」として「有」、「在」、「是」という三つの表現方法を学びました。その中で出てきた「有」は未知の人/モノの存在を表すようなケースに使います。

存現文は、この「有」を用いた存在を表す構文と同じですが、「有」はただ存在することだけを示しますが、存現文ではその存在する様子を具体的に表すという点が異なります。

路上很多人。
Lùshang yǒu hěnduōrén.
道にはたくさんの人がいます。

路上围着很多人。
Lùshang wéizhe hěnduōrén.
道でたくさんの人が取り囲んでいます。

語順および「很多人」の部分が未知の人/モノである点は、「有」も「存現文」も同じなので覚えやすいですね。

存現文の場合、持続のアスペクトである「着」を動詞の後に伴うことが多いことも特徴的だといえます。

2. 出現・消失

出現・消失を表す存現文でも、語順は存在を表す場合と同様に最初に場面(場所・時間)がきて、そこに何か未知のものが現れる、消失するということになります。

昨天发生了一件大事。
Zuótiān fāshēngle yíjiàn dàshì.
昨日、大事件が起きました。

消失についての例も、まずは場面がきて、そこから何かが消え失せるという形をとります。

这个宿舍搬走了几个人。
Zhège sùshè bānzǒule jǐgerén.
この宿舎から何人かが引っ越していきました。

出現・消失の存現文においては、「出現した、消失した」という意味の、完了のアスペクトの助詞「了」が動詞の後ろに付加されることが多いです。

3. 雨が降ってきた、雨が止んだ

存現文の語順はいかがでしたか? 中国語の既知のものは前、未知のものは後ろという語順は慣れるまでなかなか難しく感じます。

雨が降ってきたという表現を

下雨了。

というように表現するのに、最初は大変違和感を感じました。主語+動詞ではないからです。しかしながら、雨はまだ降り始めてないから未知のものということで、動詞の後に置くというように理解すれば、この表現も理解できます。

雨停了。

一方雨が止んだという表現をする場合、雨は既に降っていて既知のものととらえ、通常の主語+動詞の語順に戻ります。

中国語は語順が大変重要というのが、勉強を進めていくうちに痛感しておりますが、なかなか中国語検定においても日本語→中国語の訳の点数が低いように、なかなか上手に文章を作るのは難しいですね。

たくさんの例に触れながら勉強をすすめて行こうとおもいます。

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