大染缸:琅琊榜で覚える慣用句・成語表現(10)

中国語検定準一級は、中国語勉強の実質的なゴールと言われていますが、半端ない語彙力が必要とされており、なかなか独学での合格は難しそうです。

そこを何とか独学で合格するために、ドラマを使った語彙力UPを試みています。

それでは、中国宮廷ドラマの琅邪榜(ろうやぼう)は第10話で出てきた慣用句・成語を見てみましょう。

1. 第10話の慣用句・成語

第10話に出てきた慣用句・成語表現を抜き出しています。 日本語訳は直訳ではなく、物語に即して翻訳された日本語字幕をそのまま表記しています。

①大染缸:人に悪い影響を与える場所・環境

可现在却被楼之敬搅得像个大染缸
Kě xiànzài què bèi Lóuzhījìng jiǎo de xiàngge dàrǎngāng.
今や腐敗の温床です。

②渔翁得利:漁夫の利

鹤蚌相争,渔翁得利
Hèbàng xiāngzhēng, yúwēng délì.
「漁夫の利」と言うではありませんか。

③和稀泥:無原則に妥協させる、なあなあでまとめる

一惯就是和稀泥,你当朕傻吗?
Yíguàn jiùshì huòxīní, nǐ dāng zhèn shǎ ma ?
すぐに丸く収めようとする、ごまかされんぞ。

原義は「泥をこねる」ことで、安易に争い事を調停することや、当事者を妥協させていいかげんに事を収めることを指します。”抹稀泥(mǒ xī ní)” とも言います。

④口齿伶俐:口が達者である

你倒是口齿伶俐,靖王把你从哪儿挖出来的?
Nǐ dàoshi kǒuchǐlínglì, Jìngwáng bǎ nǐ cóng nǎér wāchūlái de.
雄弁ね、靖王はどこで見つけたのかしら。

⑤大失所望:大いに失望する

苏某久羡殿下治军风采,可今日一见却大失所望
Sūmǒu jiǔ xiàn diànxià zhìjūn fēngcǎi, kě jīnrì yíjiàn què dàshīsuǒwàng.
殿下の軍を崇めていたのに失望しました。

⑥血海深仇:肉親を殺された深い恨み

多谢宗主,替我妹妹报了血海深仇
Duōxiè Zōngzhǔ, tì wǒ mèimei bào le xuèhǎishēnchóu.
妹の敵を討ってくれて感謝します。

⑦别管闲事:余計な世話を焼くな

别管闲事
Bié guǎn xián shì.
引っ込んでろ。

⑧胆小怕事:臆病で事なかれ主義である

殿下您也知道文远伯一向是胆小怕事的。
Diànxià nín yě zhīdào Wényuǎnbó yíxiàng shì dǎnxiǎopàshì de.
邱文遠は肝の小さい男ですから…

⑨拍马屁:おべっかを使う、ごまをする

你不用再拍马屁
Nǐ búyòng zài pāimǎpì.
おだてなくてもよい。

北方の遊牧民族は、他人の馬の尻をたたいて「これは良い馬だ」と褒める習慣があったことから生まれた慣用句。原義は「馬の尻をたたく」から転じて、「おべっかを使ったり、こびへつらったりすることを言う」。

単に”拍马(pāimǎ)” と言うこともある。

⑩总而言之:要するに、概して言えば

总而言之,你这个案子不好办。
Zǒng ér yán zhī, nǐ zhège ànzǐ bùhǎobàn.
とにかく本件は難しい。

⑪投桃报李:互いに贈答したりして、親しく交際する

大人您先让了一步,那高升自然要投桃报李
Dàrén nín xiān ràng le yíbù,  nà Gāoshēng zìrán yào tóutáobàolǐ.
貴殿が譲歩すれば、高昇も便宜を図るでしょう。

⑫摧枯拉朽:腐敗した勢力がたやすく粉砕されるさま

兰园藏尸案久远复杂,刑部能够以摧枯拉朽之势,数日审结。
Lányuáncáng shīàn jiǔyuǎn fùzá, xíngbù nénggòu yǐ cuīkūlāxiǔ zhī shì, shùrì shěn jié.
蘭園の難事案は数日で審理を終えたくせに。

⑬闷闷不乐:憂鬱である、心がふさいで晴れ晴れしない

景睿最近一直这样闷闷不乐吗?
Jǐngruì zuìjìn yìzhí zhèyàng mènmènbúlè ma ?
最近、景睿はあの調子か?

2. 琅琊榜 第10話あらすじ

次の標的

戸部尚書の楼之敬が蘭園事案で罷免となり、皇太子と誉王は自らの息のかかった者を後任にしようと争い合っていた。

梁帝は戸部尚書を代行しているのが派閥には属していない沈追と知り、沈追を新尚書に抜擢する。

沈追は将来 靖王の側近にしようと梅長蘇が考えていた良臣だった。

六部における皇太子と誉王の勢力を削ぐべく、梅長蘇は次の標的を吏部に定める。

そんなある日、吏部尚書の息子である何文新が楊柳心という妓館を訪れ、お気に入りの妓女が独占されたことに腹を立て、伯爵 邱文遠の息子を殺してしまうのだったが…。

皇太子と誉王が対立して勢力争いを行う中で、「漁夫の利」作戦で少しずつ文官の勢力を拡大していく靖王・梅長蘇。まだ、靖王の脅威を感じていない今のうちがチャンスですね!

コメント

タイトルとURLをコピーしました