結果補語とは、「述語+補語」で動作の結果を補足説明する表現です。「看」という動詞の後に「完」という結果補語を付けて、読んだ結果、動作が終わることを示します。否定形は「没」で否定します。
他还没看完这本书。
彼はまだこの本を読み終えていません。
日本語でも、「読み終わる」というように、「読む+終わる」で動作の結果を補足説明する表現があるので、中国語の結果補語は日本人にとっては分かり易い補語だと思います。
念のため、中国語の語順について復習しておきましょう。
(限定語)主語+ (状況語)述語(補語) + (限定語)目的語
中国語の語順は上記のようになっており、今回説明する補語は、述語の後ろについて述語を補足説明します。
今回の結果補語は、動作の結果どうなったのかを補足説明するものです。
結果補語として使えるものは、
1. 動詞
(結果補語として使える動詞は限定)
2. 形容詞
(形容詞の多くが結果補語として使える)
の2つがあります。良く使われる「動詞+結果補語」の組み合わせをある程度覚えておくことが、実力アップへの近道となります。
1. 動詞の場合
結果補語として使える動詞は限定されているので、組み合わせを覚えてしまえば、比較的簡単に使えます。
到:(ある場所・程度まで)到達する、続く、目的を達成する
学到八点:xuédào bādiǎn 8時まで勉強する
找到:zhǎodào 見つける
懂:分かる、理解する
听懂:tīngdǒng 聞いて分かる
看懂:kàndǒng 見て分かる
见:感じ取る
听见: tīngiàn 聞こえる
看见: kànjiàn 見かける(事前と目に入ったことを表す)
遇见: yùjiàn 出会う、出くわす
碰见: pèngjiàn 出会う、出くわす
闻见: wénjian においがする
住:動作の結果、安定あるいは固定する
拿住:názhù しっかり持つ
记住:jìzhù しっかり覚える
着:目的を達成
找着:zhǎozháo 見つかる
睡着:shuìzháo 寝付く
给:~にあげる、移動先を表す
送给你: sònggěi nǐ 君にプレゼントする
还给你: huángěi nǐ 君に返す
完:やり終える
做完: zuòwán やり終える
吃完饭: chīwán fàn ご飯を食べ終わる
在:(動作の結果)、存在・定着する
记在心里: jìzài xīnlǐ 心に留めている
住在这儿: zhùzài zhèr ここに住む
成:変化して~になる
换成:huànchéng ~に変わる
开:くっついているものが開く、分かれる
打开:dǎkāi 開ける
离开:líkāi 離れる
走:その場を離れていく
搬走:bānzǒu 引っ越しをする
调走:diàozǒu 転勤する
借走:jièzǒu 借り出される
掉:取り除く、排除する
擦掉:cādiào ぬぐい取る
扔掉:rēngdiào 捨てる
腻:飽き飽きする、うんざりする
听腻:tīngnì 聞き飽きる
吃腻:chīnì 食べ飽きる
2. 形容詞の場合
動詞は結果補語として使えるものが限定されていましたが、形容詞の多くが結果補語として使えます。
そのため、ここではよく使う結果補語のみを紹介します。
错:間違った ⇔ 对:正しい
写错: xiěcuò 書き間違える
数错: shǔcuò 数え間違える
打错: dǎcuò かけ間違える
认错人: rèncuò rén 人違いである
好:できあがる、ちゃんと~する
学好: xuéhǎo マスターする
准备好: zhǔnbèi hǎo 準備ができあがる
干净:きれいである
洗干净: xǐgānjìng きれいに洗う
打扫干净: dǎsǎogānjìng きれいに掃除する
清楚:はっきりしている
解释清楚: jiěshì qīngchu はっきり説明する
听清楚: tīng qīngchu はっきり聞こえる
多:ある動作をしすぎたこと
吃多: chīduō 食べ過ぎる
光:何も残っていない
卖光: màiguāng 売り切れる
花光: huāguāng 使い果たす
用光: yòngguāng 使い果たす
惯:慣れている
看惯: kànguàn 見慣れる
喝惯: hēguàn 飲み慣れている
いかがでしたか?日本語への翻訳が少し難しく感じることがありましが、私は中国語の補語の中で結果補語が一番好きです。
理由は、漢字から意味が想像できるものばかりであり、派生義とかで漢字からは思いもよらぬ意味になるものが少ないからです。
もっとも、私が接する初級・中級の文法書に出てこないだけかもしれませんが…
【関連記事】
中国語検定2級合格に向けて、中国語の文法について、覚えやすいように整理中です。良かったら他の記事もご覧になって下さい。